放浪息子

原作志村貴子
監督あおきえい
シリーズ構成岡田麿里
キャラクターデザイン牧野竜一
音楽神前暁、岡部啓一
アニメーション制作AIC Classic
制作放浪息子製作委員会
放送期間2011年1月 – 3月
話数全11話(オンエア時)

概要

『放浪息子』は、『コミックビーム』(エンターブレイン)にて連載されていた同名の漫画『放浪息子』を原作としたアニメ。2011年冬期アニメとして、フジテレビ・ノイタミナ枠で放送されていた。

『放浪息子』は、女の子になりたい男の子・二鳥修一と、男の子になりたい女の子・高槻よしのを描いた作品。一般的に「性同一性障害」として2人のことを扱われるが、作者が言葉によって特定の価値観で受け止められることを恐れて、あえて「性同一性障害」を作品内では用いられていない。アニメ内では、2人が自分の性別のことや友人関係に悩み葛藤する姿が、重々しいトーンを伴わず淡々と描かれてゆく。

出演している声優を見ると、2011年の放送時点で二鳥くん役の畠山航輔は1997年生まれで14歳、高槻さん役の瀬戸麻沙美は93年生まれで18歳。演じている内容からは、登場人物とほぼ同世代の声優が担当していることから、リアリティが感じられるシーンもあるだろう。

ファミ通.comでのインタビューにおいて、作品の関係者らからは「原作のタッチを残したアニメを仕上げるためには放送開始の1年前から試行錯誤を繰り返し」ということや、原作では小学生篇があるのにも関わらず、あえて小学生篇をスキップして中学生篇から開始したことには「登場人物が出揃っていない小学生篇から開始してしまっては主人公らの “ジェンダー” に関する問題のハードルを下げたい」という制作側の意向が語られた。

アニメでは原作5巻の「中学生篇」からスタートしているが、原作を重視してここでは、小学生篇も扱う。

ストーリー

「女の子になりたい男の子」である二鳥修一は、転校先の小学校で、背が高くてかっこいい女の子・高槻よしのと出会う。最初は女の子になりたいという気持ちを隠し通していた修一だったが、クラスメイトの千葉さおりに偶然女装しているところを見られてしまう。かねてから修一に好意を持っていたさおりは、それ以来彼を積極的に女装させたがるようになり、誕生日にワンピースを贈る。

ある日、遊びに来たよしのに部屋に置いてあったワンピースを発見されてしまい、修一は困惑する。だが、よしのもまた「男の子になりたい女の子」であり、時折男装して遠くの街へ出ているのだった。お互いの秘密を知った2人は、修一がセーラー服を、よしのが学ランを着て、遠くの街で遊ぶことになる。

2人は成長による自分自身の体の変化に悩み、周囲とのすれ違いに傷つきながらも自分の生き方を模索していく。

作品に関する考察について

アニメではジェンダーに関する問題が取り上げられていることもあり、視聴者から「ホモやレズを想起して気持ち悪い」との意見が出ているが、あままこのブログのあまここさんの見解としては、「放浪息子に関して同姓愛嫌悪が生じているのは、同性愛嫌悪というより、むしろ『リア充嫌悪』、『良識嫌悪』の側面が大きいのでは」という指摘もある。

その一方で、「実は放浪息子はあまり好きでない。ただその感覚を言葉に出す方法が見当たらないから、『ゲイきもい』みたいな言葉になるのではない」という意見も出ており、『放浪息子』という作品は人によって切り口が異なるのが大きくわかる作品なのではないかと考えられる。

登場キャラクター

  • 二鳥修一(CV.畠山航輔)

    女の子になりたい男の子。
    非常に整った顔立ちをしており、女装をするとどこからどうみても可愛い女の子(男の娘)にしか見えない。 時間が流れて行く中で訪れる自身の成長と、身体的な変化に戸惑っている。

  • 高槻よしの(CV.瀬戸麻沙美)

    本作のもう一人の主人公で、男の子になりたい女の子。 作者曰わくハンサムな女子。別にボクっ娘とかではなく、私という一人称を気に入って使っている。
    仲のいい二鳥君とは同じ願望を持つ仲間なので、時々二人で性別を偽ってデートしたりする。彼女もまた、自身の変化に戸惑う。

  • 千葉さおり(CV.南里侑香)

    二鳥君のことが好きな女の子。情緒不安定な一面を持つため、友達があまりいない。
    二鳥君の「女の子になりたい」願望を知っていて、時々良き理解者であり、時々暴走したりするデンジャラスビューティー。
    顔が可愛いので結構モテる。

  • 佐々かなこ(CV.南條愛乃)

    高槻くんの幼稚園の頃からの幼なじみで、明るく天真爛漫で友達思いな良い子。
    自分の周りの友達関係がよくこじれるので解決に奔走しまくる苦労人。
    考えすぎると頭がかゆくなり、交換日記は長続きしない。

  • 有賀誠(CV.たみやすともえ)

    二鳥君と同じく、女の子になりたい願望を持つ男の子。二鳥君の初めての男の友達でかつ良き理解者。
    愛称はマコちゃん。けっこうなメンクイで、よく男の人を好きになる。 自分の容姿が修一のように可愛らしくないことにコンプレックスを抱いている。

  • 更科千鶴(CV.千葉紗子)

    中学に入った二鳥君たちが仲良くなる女の子。愛称はちーちゃんで自身の事もそう呼ぶ。
    自由奔放な一面を持ち、自他共に認める変わり者であるが、冷静な一面もあり、周囲から孤立することはない。
    男装なども気軽に着こなし、入学式で学ランを抵抗なく着て参加していたために高槻くんの憧れになる。実家は蕎麦屋。

  • 白井桃子(CV.豊崎愛生)

    千鶴の保育園からの友人。そのため千鶴にべったりで、千鶴が他の人と仲良くしているのを見たくない。
    よしのなどの存在はあまり面白くない模様。
    また千鶴に対して不遜な態度を取るさおりとは犬猿の仲。

  • 二鳥真穂(CV.水樹奈々)

    二鳥くんの一つ年上のお姉さん。ティーンズ雑誌のモデルをやっている。
    よく二鳥くんをいじめるが、結構弟思い。
    二鳥くんの女装癖を理解しており、女装時の二鳥くんが可愛いすぎるため少し嫉妬している。

  • 瀬谷理久(CV.松岡禎丞)

    真穂の彼氏。もともとは真穂が気になっていた男子で、彼も真穂が気になっていた。が、たまたま真穂の家に訪れた際、女装した二鳥君に一目惚れしてしまう。
    二鳥君が男だと知った後は、真穂とは気まずい関係になりかけたが、後に真穂から告白され、交際するようになる。

  • 末広安那(CV.堀江由衣)

    真穂と同じ事務所に所属するモデル。
    真穂とは仲が良い。プロ意識が高く、物怖じせず近寄りがたい雰囲気を持っているのだが、それは自覚しており、実際には純情で素直な性格。
    お互いに苦手としていた二鳥君にだんだん興味を持つようになる。

  • ユキさん(CV.本田貴子)

    ニューハーフで二鳥君と高槻くんの大人の友達。本名は吉田紘之。
    学ランを着て一人で買い食いをしていた高槻くんをナンパしたのがきっかけで修一とよしのに知り合うことになった。
    かなりの美人で、二鳥君を通して仲良くなろうとした人までいる。

  • しーちゃん(CV.藤原啓治)

    2巻から登場したユキさんの彼氏。名字は椎名。
    ユキさんの小学校時代の同級生で、長年思われていたのだが、成人してテレビでユキさんがニューハーフとして暮らしているのを知ることになった。再会した後に付き合うことになった。
    よしのとの初対面時には男装した彼女をユキの浮気相手ではないかと疑い、女の子と気付かずに突然股間を鷲掴みにするなど大胆な面もある。

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